アレルギーと『部長さん』こと制御性T細胞についての続き(鍼灸師 中山)
こんにちは
施術家の中山です🐋
今日も、アレルギーに関わる制御性T細胞(レギュレトリーT細胞、Tレグ)
という細胞の話の続きをさせていただきます。
制御性T細胞が会社で言う部長さん、その下の忠実で優秀なリンパ球さんたちが課長さんのようなものだと前にお話しました。
(厳密に言うと制御性T細胞もリンパ球の一種なのですが紛らわしくなるので、分かりやすさを重視した表現でお話しています)
課長さんと部長さんの例でもう一度考えてみると、統括する部長さんが、部署に充分な数だけいて、しっかりと働いていたら、もし忠実で優秀な課長さんが予期せぬことで失敗したり、なにかやらかしてしまっても、すぐに円滑に問題を消しやすいですよね。
リンパ球さんが担当する相手というのは強敵が多いので、やらかすというより、実際は難しいウイルスや、それに癌細胞などの強敵と戦うのがリンパ球なので。単純なミスというより、避けるのが難しい失敗も多いと思います。
制御性T細胞さんはそうときに円滑に大きな問題の火消しを行ったり、戦う前に「実は攻撃してくる敵ではないから」戦わなくていいといってリンパ球さんにやんわりとストップをかける役割をしています。
そのため、何らかの理由で、
そういう火消役や円滑にまとめようとする制御性T細胞さんの数が減ったり、充分に機能できなくなると、人によって争いの起きやすいところが戦場になります。
つまりアレルギー症状が起こってきます。
巷に広まっている花粉症のビーカーの仮説とはこの仕組みは全く異なるものかもしれませんが、実際の免疫系の最先端では制御性T細胞や、何よりゲノム系から仕組みを考えている研究者さんが国内外で主流になってきているように感じます。
九州の山奥ではスギ花粉が肉眼で見えるほど飛んでいても花粉症になっていない人も多くいること。文化が発達した昨今で、先進国を中心とした世界中の国々で花粉症を含め、多くのアレルギー疾患が爆発的に増えていることを考えると、本当の答えはとてもシンプルなところにあるというのが、治療家の私の見解でもあります。(ここではその見解の詳細は割愛します)
案外、調和を保てる身体になると、長年続いた症状がごく短期間で解消することも、『部長と、忠実で優秀な課長さんたち』のイメージで考えると理として辻褄があうようにも個人的に思えます。
免疫学と東洋医学は、様々な面で非常に共通する点が非常に多いため、制御性T細胞について少し長く語らせていただきました。
今日もお読みくださってありがとうございました🥀