膠原病(こうげんびょう)
2023年11月29日
複数の臓器に炎症と機能障害をもたらす症候群です。
個々の臓器ではなく、結合組織(靭帯・腱など繊維成分に富む組織のほか、軟骨・骨・血液リンパなども含む)や血管が主体となり発症し、複数の臓器に症状が出る疾患の総称です。
したがって「膠原病」とは厳密には個別の病名ではなく、多くの疾患を含んでいます。
古くから言われる膠原病としては、関節リウマチ、全身性エリテマトーデス、強皮症、皮膚筋炎・多発性筋炎、結節性多発性動脈周囲炎、混合性結合組織病の6つがあります(古典的膠原病)。
これらに加え、現在では成人スティル病、シェーグレン症候群、混合性結合組織病(MCTD)、ウェゲナー肉芽腫症、高安動脈炎(大動脈炎症候群)、側頭動脈炎、ベーチェット病、好酸球性筋膜炎、強直性脊椎炎、乾癬性関節炎、サルコイドーシスなども膠原病類縁疾患とされます。
多くの疾患は自己免疫疾患とされ、根治法は発見されていないが、服薬しながら日常生活を営む人は多い。
代表的な症状は、以下のとおりです。
●微熱
●関節・筋肉痛
●発疹・紅斑
●レイノー現象 (指先が血流不足で白くあるいは青黒く見える)
●リンパ節の腫脹
●しびれ
日常生活では、以下に注意しましょう。
・特に全身性エリテマトーデスでは、紫外線で症状が悪化することがあります。日傘、帽子、長袖の衣服などで直射日光を防ぐようにしましょう。
・ステロイド薬の服用中は、骨粗鬆症の予防のため、カルシウムとビタミンDの十分な摂取、適度な運動が必要です。
・ステロイド薬の服用中は、感染しやすくなります。手洗い、うがいを習慣にしましょう。
・外出するときは、冷えないよう手袋などで保温します。