風邪と、麻黄湯と葛根湯について(鍼灸師 中山)
こんにちは。
施術家の中山です🐑
葛根湯と聞くと一般的には風邪の時に使うというイメージだと思います。
ですが以前も少しお話しましたが、生薬の種類が少ない方がその生薬に集中させているため効果が鋭い傾向があります。
また昨今の風邪は多くがウイルス性のものという側面があります。
そのため、風邪に対する効果の鋭さは葛根湯より麻黄湯の方が鋭いと言えます。
逆に考えると、葛根湯は麻黄湯に比べ多くの種類の生薬が含まれているため、「効果を狙える範囲が広い」とも言えます。
また、原則、麻黄湯などの鋭い漢方は、正しく使えば即効性が抜群にある分、長期の使用は安全ではありません。
体質改善のためには麻黄湯などは適していないと私は思います。
「漢方は全て体質改善のお薬」という考えを持っておられる方は、その認識は正しくありません。様々なタイプの漢方があります。
そういった諸々を踏まえてお話すると
個人的には葛根湯は、そういった様々な面からみて「非常に安全でバランスがよい」性質があると思います。
私自身は、風邪には葛根湯を使うことはほとんどありません。
風邪には麻黄湯をよく活用します。
麻黄湯は、現代医学的な研究でも細胞内でウイルスの増殖を抑える力と、細胞外にウイルスを飛散させのを抑える力があると聞いています。
もちろん麻黄湯は、身体を充分温めて発汗させることで、本来の力を発揮します。
湯たんぽやホッカイロを活用するとよりよいです。
それに対して、葛根湯は風邪以外の症状には私はよく使います。
どんな時かというと、一つの例として『筋肉痛』を早く解消したいとき、です。
とりわけ、何か理由があって少しでも早く、安全に筋肉痛を解消したい時は、案外便利です。
「筋肉痛が辛い時、葛根湯を使うといい」ということは専門家には知られている印象ですが、世間一般には案外知れ渡っていないようです。
今後、筋肉痛が辛い時は、葛根湯を活用してみるといいかもしれません。
今日もお読みくださってありがとうございました🌾🐑