炎症は悪い者?(鍼灸師 中山)
こんにちは。
施術家の中山です🦕
「炎症」と聞くと悪い印象を持っている人が多いように感じます。
また、「炎症を抑える」と聞くと良いことのような響きを感じる人は多いと思います。
では、炎症はほんとうに悪者なのでしょうか?
炎症を起こすメカニズムが備わっている人の身体は未熟なのでしょうか?
詰まるところ「炎症」が起きないと身体はどうなるのでしょうか?
一昔前までは炎症は「完全に悪者」とされる風潮が非常に強くありましたが、近年は免疫機構などの理解が進み、今の臨床では様相はかなり変わってきています。
炎症は、警報機と防衛部隊の戦いで考えると分かりやすいと個人的には思います。
メカニズムを細かな部分まで話すと非常に難しくなるので、ものすごくざっくりというと身体に備わった「治癒反応」です。
外敵を察知すると、免疫系の報知器が一斉に鳴って、防衛部隊や救急部隊などを呼び寄せます。
痛みは、文字通り細胞などにとっての報知器の役割をします。
ざっくり言うと防衛部隊や救急部隊が活発に動くと、炎症が起こります。
痛みを無理やりに抑えたりすると、痛みは消えますが、治癒反応は中途半端に終わったりします。この際、不完全な治癒で終了します。
道路などの修復工事が途中で終わるというイメージだと特に分かりやすいと思います。
逆に、あまりにも強すぎる全身性の炎症などは、身体にとって重大なダメージにもなりうるので、このような際はまずなにより炎症を抑えることがセオリーです。
そのため、炎症に関しては、しっかりと身体のことを考えた対応をしたい場合は、身体の仕組みからみたバランスが必要です。
少し難しいことも話しましたが、今日は炎症は決して悪者ではなく『治癒反応そのもの』だということを少し頭にいれていただければ幸いです。
今日もお読みくださってありがとうございました🌴🦕